オープンソース図書館システム Next-L Enjuの紹介

この記事は klis advent calendarの9日目の記事です.
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klis13 & slis17のhimktです.
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ぼくはとても図書館が好きなので,今日は図書館,とりわけ図書館システムの話をします.
図書館も日々の情報技術の進歩の影響を受けていて,電子化に関する取り組みなどが多くなされています.
スタンフォード大学の電子資料メインの図書館の話などを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません.
www.mercurynews.com

このような先進的な図書館が出現し始めていることは事実です.
しかし依然として図書館のシステムに対して「古い」という印象を受けるかたは多いのではないでしょうか.
(図書館のシステムというと骨董品のようなPCの上で動作する様子を想像しませんか?)
地方の公共図書館などの資料検索システムや貸し出しシステムはリプレースされずに古いものが使われ続けていることが多いです.
(出身地域の公共図書館システムに基づく主観的な意見)

Next-Lは,このような図書館システムの現状を変化させる可能性のあるプロジェクトです.
Next-L Enju - Project Next-L
Next-Lはオープンソースソフトウェアです.
ソースコードや議論が公開された状態で開発が行われています.
プログラムのソースコードGitHubで閲覧できます.
github.com
プログラムはRuby(Ruby on Rails)で書かれているため,klisの学生には比較的とっつきやすいです.
プログラムにバグを見つけた場合はGitHubのissueというページに報告をすることができます.
(開発に関わっている方々が反応してくれます.)
github.com
動作のデモは以下のページで確認可能です.
えんじゅ図書館 - Next-L Enju Leaf


Next-Lの図書館システムはいくつかの企業や大学図書館公共図書館で実際に稼働しています.
詳しくはホームページを参照してください.
FrontPage - Project Next-L


Next-Lは月に一回程度筑波大学春日エリアで開発ワークショップを行なっています.
コアの開発メンバーにはklisの方々なら統計の授業でお世話になったであろう高久先生がいらっしゃいます.
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開発への貢献に関心を持った方は,先生に質問をしに行けば快く対応してくださると思います(無責任な発言).

個人的に,図書館システムもより短い周期で進化していくべきだと思っていて,Next-Lはこれを実現するプロジェクトだと思います.
開発ワークショップにも数回しか参加していない身の上で身内ぶった説明をしていることに罪悪感を覚えますが,
オープンソースの図書館システムの試みをklisの方々に知っていただければうれしいです.
図書館に携わりたいがプログラミングもしたいという方々は一度覗きにいくとよいと思います.

以上,12/9の記事でした.引き続きklis advent calendarをお楽しみください.